新人記者・日向子、波乱の「週刊千石」配属
入社2年目の信田日向子（奥山葵）は、順風満帆かと思われたキャリアが一転、最も関わりたくなかった「週刊千石」編集部に配属されてしまう。
編集部ではネタがバンバンボツになり、クレーム処理に追われ、編集長やデスクから厳しい叱責も浴びる。
「記事とは何か」「取材とは何を信じていいか」という根本的な問いが、彼女の心の中にじわりと芽生えていく。
そんな折、国民的人気アイドルのスクープ情報が飛び込んできて、日向子は初めて「記者として勝負する瞬間」に立たされる。
取材の緊張感とスクープを追う手探りの過程
日向子はスクープネタを掴むため、デスク北浜（赤ペン瀧川）や先輩・山吹（前原滉）の指示を受けつつ動き始める。
張り込み、聞き込み、タレコミ整理――どれもが簡単ではなく、誤報のリスクや相手の反撃を考える緊張感が伝わる。
また、ライバル誌やネタの出処が不透明な情報への疑い、情報の精度を見極める難しさなど、「スクープを取る」という行為の重みが少しずつ見えてくる。
日向子が最初に飛び込んだ現場では「思っていたネタ」が実は事情が異なるという事実が明らかになり、
世の中の裏側を扱う仕事の性質と、それを担う者の矜持が問われ始める回でもあった。
キャラクターの役割と緩やかな対立構造
デスクや先輩、同期記者たちは、日向子にとって“敵でも味方でもない存在”として描かれることが多い。
批判や期待、助言などが入り混じる中で、彼女はどの声を信じるか、自分をどこに置くかを模索していくように見える。
また、スクープと会社の利益、取材対象者の人間性、世論との兼ね合いなど、様々な利害や立場が交錯する予感が漂う。
この回だけでも、編集部の各ポジションに暗黙の力関係や期待と制限があることが匂わされ、先を読む楽しみが残る。
演出とテンポ、そして課題
映像演出は、新聞社・編集部の緊張したオフィス空気、夜の街角、暗がりでの聞き込みなど、対比が印象的だった。
ただし、視聴者からの評判を見ると、「興味をひかれる見どころが少ない」「テンポが遅く感じる」などの指摘も。 :contentReference[oaicite:0]{index=0}
スクープを追う過程を丁寧に描こうという意図は伝わるが、第1話だけではドラマ的な強い引きが足りないと感じる人もいるようだ。 :contentReference[oaicite:1]{index=1}
とはいえ、原作を知る読者やメディアを題材にしたドラマ好きにとっては、取材現場の裏側を垣間見る楽しさがありそうだ。 :contentReference[oaicite:2]{index=2}
これから期待する“正義”と“闇”の狭間
日向子がスクープを取るたびに問われる “正義とは何か”“取材の倫理とは”というテーマは、この物語の中心軸になりそうだ。
また、ネタの裏側、ライバル誌との駆け引き、上層部の圧力、スクープを巡るリスク――これらが絡み合って、物語はどこまで深まるか。
第2話以降、日向子が取材先でどんな葛藤を抱えるか、彼女がスクープを“武器”とするのか“呪い”と感じるのか、その揺れを見ていきたい。
そして、誰が味方で誰が裏切り者になるのか、編集部内部の駆け引きも含めて目が離せない展開になりそうだ。
（あいちゃん）
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