『終幕のロンド ―もう二度と、会えないあなたに―』、幸せが見えた瞬間に別の地獄が来る第10話(感想)(ネタバレがあります)

本ページはプロモーションが含まれています

本日予約開始のコミック本を楽天ブックスでチェック
90日以内に発売予定の最新コミック本をAmazonでチェック

第10話、やっと心が通じ合ったと思ったのに、そこから一気に空気が変わるのがしんどい。
鳥飼樹(草なぎ剛さん)と真琴(中村ゆりさん)の関係が、優しさだけじゃ守れない場所に来てしまった感じ。
温かいヒューマンドラマの顔をしながら、急に牙をむいてくる展開で、胸の奥がざわざわ止まらない。
恋が叶ったはずなのに、苦しみが増えていく回だった。

通じ合った気持ち、それでも許されない関係

真琴が夫・利人(要潤さん)と別居を選び、樹とも会わないと決めた流れ。
それでも最後に会ってしまう2人。
許されない恋だと分かっていても、気持ちに嘘がつけなくなった樹(草なぎ剛さん)の告白が重い。
静かなシーンなのに、感情の音が大きい。
ついに通じ合った瞬間が、祝福じゃなく不安を連れてくるのが切ない。

家族みたいな時間が余計に胸を締めつける

陸(永瀬矢紘くん)と公園でピクニックをする樹。
サンドイッチを作って、真琴(中村ゆりさん)も呼ぶ流れが自然すぎる。
3人で過ごす時間が、もう家族そのもの。
だからこそ、そこに利人が現れた瞬間、空気が一気に凍る。
幸せな風景ほど、壊れる予感が強くなるのがつらい。

利人との対話で見えた覚悟

息子が欲しかったと打ち明ける利人(要潤さん)。
それでも「真琴とは別れない」と言い切る姿が、冷静で残酷。
樹が「法的手段に出ていただいてもかまいません」と返す場面、覚悟がにじむ。
そのあとで「離婚するまで節度を守る」と決める樹の選択が、正しくて苦しい。
大人の恋って、選択の連続なんだなって突きつけられる。

御厨彩芽の闇が一気に前に出る

社長の座を継いだ彩芽(月城かなとさん)の動きが一気に危険になる。
父のもとで“汚れ仕事”をしてきた過去が、そのまま今に続いてるのが怖い。
海斗(塩野瑛久さん)が過重労働で倒れても、示談で片づけようとする冷酷さ。
集団訴訟への対策も、情報を盗むという手段で進める。
権力を持ったことで、迷いが完全に消えてしまった感じがある。

真琴への想いが歪んだ瞬間

アンバサダー辞任を申し出る真琴に向けた、彩芽の感情の爆発。
「全部あんたのため」という言葉が、愛と支配の境界線を超えてる。
真琴への恋心を受け入れてもらえない苦しさが、そのまま憎しみに変わる。
そして、樹と真琴の関係をマスコミにリークするという選択。
一番守りたかった人を、自分で壊しにいく姿が痛い。

禁断の愛が暴かれるカウントダウン

集団訴訟と真琴の立場、そして樹の存在。
全部が絡み合って、逃げ場がなくなっていく。
まだ離婚していない真琴と樹の関係が「禁断の愛」として晒される未来が見える。
誰も幸せにならない方向に進んでいるのに、止められない感じが怖い。
月城かなとさんの冷たい表情と切なさが、この回の空気を支配してた。

まとめ

第10話は、優しさだけでは乗り越えられない現実を突きつけてきた。
樹(草なぎ剛さん)と真琴(中村ゆりさん)の想いは本物なのに、環境がそれを許さない。
そして彩芽(月城かなとさん)が選んだ道が、物語を一気に暗転させる。
静かなドラマだと思っていた分、この展開の重さが倍でくる。
次回、どこまで壊れてしまうのか、不安が消えない。
(ゆめのん)