第2話、空気がやわらかいのに、心の奥がずしんと重くなった。
鳥飼樹(草なぎ剛さん)が向き合う「死」は、どこまでも現実的で、それでいて優しい。
風吹ジュンさん演じるこはるの一言一言が、静かに心をえぐってくる。
“死ぬってことは、その人だけのもの”というセリフ、耳から離れなかった。
生きることを描くより、死とどう折り合うかを描くこのドラマ、本当に深い。
鳥飼樹(草なぎ剛さん)の仕事が「生き方」を問う
遺品整理って、モノを片付ける仕事じゃなくて、人の“想い”を整理する仕事。
草なぎ剛さん演じる樹のまなざしは、どのシーンでも真っ直ぐで痛いほど優しい。
妻を亡くした経験が、彼を強くも、どこか壊れやすくもしている。
依頼人のこはる(風吹ジュンさん)に対して涙をこらえきれない姿には、人としての誠実さがあった。
「死」を扱う仕事なのに、「生きること」の意味が浮かび上がってくる。
草なぎさんの静かな演技、やっぱり心を動かす。
こはる(風吹ジュンさん)の“死の哲学”が美しすぎた
「死ぬってことは、その人だけのものだから」――このセリフがすべてだった。
娘の真琴(中村ゆりさん)に余命を隠し、自分のペースで生前整理を進めるこはる。
悲しいのに、どこか穏やか。
“死を受け入れる強さ”を、風吹ジュンさんが表情ひとつで語っていた。
彼女の言葉には、宗教でも哲学でもない、生活の中の真理がある。
「きっと気付いていたとしても、何もできなかったと思うわ」って言葉、やさしくて残酷で、泣けた。
真琴(中村ゆりさん)の不安と怒りが痛いほどリアル
母・こはるが騙されてるんじゃないかと疑う真琴。
愛情と不安がごちゃ混ぜになって、誰を信じていいかわからなくなる気持ちが分かりすぎて苦しい。
樹に対して怒りをぶつけるシーンも、感情がむき出しで、見ていてしんどかった。
でもその裏には、「母を守りたい」って気持ちしかない。
中村ゆりさんの演技は、泣きじゃくるでもなく、張り詰めたままの涙で伝わってくる。
彼女が“知らない死”にどう向き合うのか、これからが怖いけど楽しみ。
遼太(西垣匠さん)と里菜(山下愛織さん)のエピソードも心に残る
亡くなった父の遺品から、約束の留学費用を探す兄妹の話。
期限が迫る中で焦る里菜の攻撃的な態度、あれは悲しみの裏返しだった。
お金を信じたいんじゃなくて、「父を信じたい」だけなんだよね。
そんな2人に対して、樹が「妹さんの気が済むまでお付き合いしますよ」と言うシーン。
言葉の奥にある優しさと覚悟が沁みた。
“死は共有できない”というテーマが、サブストーリーにもちゃんと息づいてた。
SNSでも「こはるのセリフが深すぎる」と話題
放送後、「あの言葉、心に残る」「本当にその通り」「泣いた」の声が大量に。
特に「死ぬってことは、その人だけのもの」への反響がすごかった。
難しいテーマを重くなりすぎずに描くこの作品、毎回セリフが名言級。
“死”をテーマにしてるのに、見終わると不思議と前を向ける。
それが『終幕のロンド』の魅力なんだと思う。
まとめ
第2話は、こはる(風吹ジュンさん)の言葉がすべてを支配していた回だった。
草なぎ剛さんの静かな優しさと、中村ゆりさんの抑えきれない不安が、丁寧にぶつかり合っていた。
“死”は怖い。でもそれを“誰かのせいにしない”強さを、こはるが教えてくれた。
セリフが哲学みたいで、でもちゃんと生活の中にある。
心が静かに揺れる1時間。次回もきっと、優しさと涙の狭間で泣くと思う。
(ゆめのん)

