第1話、静かに始まって、気づいたら涙が頬をつたってた。
鳥飼樹(草なぎ剛さん)の言葉が、やさしいのに苦しくて、どこか祈りのようだった。
「昨日まで待ってくれていた人が、明日も待ってくれているとは限りませんから」
この一言、きっと誰にでも刺さる。
過去を抱えながらも、今を大切に生きようとする樹のまなざしが、あまりにも人間だった。
遺品整理人・鳥飼樹(草なぎ剛さん)の静かな日常に宿る哀しみ
かつて商社マンとして忙しく働いていた樹(草なぎ剛さん)は、5年前に妻を亡くしてから人生が止まっていた。
今は遺品整理の仕事を通して、誰かの“終わり”に寄り添っている。
無口で、でも人の痛みにだけは敏感で、目の奥に優しさがにじんでる。
一人息子を育てる姿には、強さよりも“脆さを隠す勇気”が見えた。
日常の静けさが、かえって彼の喪失を際立たせていて、胸が詰まる。
草なぎ剛さんの表情だけで物語が動いていく、この静けさがたまらなかった。
余命3カ月のこはる(風吹ジュンさん)と、娘・真琴(中村ゆりさん)のすれ違い
生前整理の見積もりに訪れた樹の前に現れたのが、こはる(風吹ジュンさん)。
彼女は余命3カ月を宣告されていたけど、どこか達観していて穏やか。
そこへやってくる娘の真琴(中村ゆりさん)は、母の病状を知らないまま、仕事のことで話しかける。
そのやり取りが、あまりにもリアル。
愛してるのに、素直になれない。
心配してほしいのに、強がってしまう。
こはるの「もう帰りなさい」の言葉に、母としての優しさと切なさが同時にあった。
風吹ジュンさんの目の奥に“覚悟”が見えて、息をのんだ。
フラッシュバックの瞬間、溢れ出した“喪失の記憶”
真琴(中村ゆりさん)が画集を返してほしいと詰め寄るシーン。
床に落ちたその瞬間、樹(草なぎ剛さん)の中で時間が止まった。
亡くなった妻との最後の光景がフラッシュバックして、彼の世界が一瞬で崩れていく。
その後に出たあのセリフ――
「昨日まで自分を待ってくれていた人が、明日も待ってくれているとは限りませんから」
声が震えてるのに、言葉が優しい。
そして小さく「ごめん」とこぼしたとき、彼が誰に謝っているのか、全部伝わった。
沈黙の中で泣く草なぎ剛さんの演技、まさに“音のない叫び”だった。
SNSで広がった共感の波、「つよぽんの言葉が刺さる」
放送後、SNSは“泣いた”の嵐。
「つよぽんの優しい声が心に残った」「セリフの一つひとつが沁みる」「人生の当たり前が奇跡に見えた」って声が相次いだ。
特に「昨日まで待ってくれていた人が~」のセリフが、いろんな人の心を打ったみたい。
“失ってから気づく大切さ”を、押しつけじゃなくてそっと見せてくるのがこのドラマのすごさ。
泣かせに来るんじゃなく、気づいたら泣いてるタイプのやつ。
久々に、月曜10時が優しい時間になった。
まとめ
第1話は、“喪失と再生”を静かに描くヒューマンドラマの原点みたいだった。
鳥飼樹(草なぎ剛さん)のセリフが、誰かを思い出させ、誰かを抱きしめたくなる。
風吹ジュンさんと中村ゆりさんの親子の空気感も、柔らかいのに苦しい。
“死”がテーマなのに、どこか温かいのは、残された人たちの中にまだ“愛”が生きているから。
来週も泣かされる予感しかしない。
(みかんてぃ)