最終回、静かに進んでるのに頭の中だけずっとフル回転だった。
都成剣之介(水上恒司さん)が抱えてきた過去が、こんな形で今に重なってくるとは思ってなかった。
バーガーショップの日常が好きだった分、真実に気づいた瞬間の温度差がえぐい。
見終わったあと、しばらく動けなくなるタイプのラスト。
バーガーショップから始まった歪み
「シナントロープ」は、ただの居場所みたいな場所だった。
都成(水上恒司さん)をはじめ、みんなが少しずつ欠けた部分を抱えて集まってる空間。
そこで起きた強盗事件が、全部の関係を少しずつズラしていく。
派手な事件より、会話の違和感や沈黙がずっと不穏。
最終回まで見て、最初から全部が仕込まれてたんだって分かるのが怖い。
山で起きた出来事の緊張感
クルミと別れたあと、山を進む都成の空気がもう重たい。
龍二に見つかって拘束される流れ、息するの忘れる。
逃げるために頭を使う都成の必死さがリアル。
久太郎の死体を見つけた龍二の崩れ方も、生々しかった。
この山のシーンだけで、物語の色が一段暗くなる。
水町ことみ(山田杏奈さん)を助けた“偶然”
目出し帽を被ったまま、水町を助ける都成。
あの時点では、ただの正義とか勢いに見える。
でも後から考えると、ここも全部因果の途中だったのが分かる。
水町ことみ(山田杏奈さん)の表情が、安心と警戒の間で揺れてるのが印象的。
この助け方が、最終回の真実につながるとは思わなかった。
1年後の再会が不穏すぎる
銀行員になった都成と志沢の会話、穏やかなのに刺がある。
キバタン(坂東龍汰さん)たちの近況を聞く流れが、逆に不安を煽る。
水町が成功している話を聞いた瞬間、空気が変わる。
「誰が一番得したのか」という志沢の言葉、軽いのに重たい。
この時点で、違和感が確信に変わる。
スマホの顔認証が示した答え
写真を撮るふりをして、水町に向けられたスマホ。
顔認証が解除された瞬間、背中がぞわっとした。
偶然じゃ済まされない感じが一気に押し寄せる。
ここで「計画」という言葉が現実味を帯びるの、鳥肌もの。
静かなシーンなのに、破壊力が強すぎる。
都成の過去がすべてを裏返す
5歳の頃のひき逃げ事件の感謝状。
それが折田の父親につながっていた事実。
さらに、水町が閉じ込められていた少女だったと知る流れ。
もしあの時、都成がナンバーを覚えていなかったら、全部違ったかもしれない。
善意が連鎖して、最悪の結果を生んだ可能性に気づかされる。
まとめ
最終回は、犯人探しより「始まり」を突きつけてくる終わり方だった。
都成剣之介(水上恒司さん)は、誰かを救ったつもりで運命を動かしていた。
水町ことみ(山田杏奈さん)の沈黙も、全部知ってたと思うと重い。
伏線を回収するだけじゃなく、感情までひっくり返してくる構成。
静かだけど、忘れられないラストだった。
(あやぴょん)

