『ザ・ロイヤルファミリー』第1話、妻夫木聡さんの涙が静かに刺さる(感想)(ネタバレがあります)

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第1話、胸の奥がじんわり熱くなった。
栗須栄治(妻夫木聡さん)が流したあの涙、ただの感動じゃなくて、積み重ねた後悔が溶ける音みたいだった。
優しさと痛みが混ざった表情が、すごくリアルで。
誰かのために動けたとき、人は自分を許せるのかもしれないって思った。
このドラマ、静かに心をえぐってくるタイプ。

挫折から始まる物語、止まっていた人生の再起動

栗須(妻夫木聡さん)は、父を尊敬して税理士になったけど、仕事の中で信じていたものを失ってしまう。
真面目で誠実なのに、不器用で自分を追い込むタイプ。
希望を見失っていた彼の前に現れるのが、馬主の山王耕造(佐藤浩市さん)。
この出会いが、物語のスイッチを入れる。
「ロイヤルヒューマン社」からの競馬事業部調査という仕事を通して、栗須の人生が再び動き出す。
税理士という肩書を超えて、“人を救う”意味を取り戻す過程が胸にくる。

馬主・耕造(佐藤浩市さん)との出会いが導く救い

最初は依頼主として接していた耕造(佐藤浩市さん)。
でも栗須(妻夫木聡さん)が“馬を守るために”動いた瞬間、立場の壁が消える。
耕造の信念と、栗須の誠実さがぶつかって、火花じゃなくて“尊敬”が生まれる。
競馬事業撤廃をめぐる社内の駆け引きもあったけど、この二人の間には“人間としての信頼”が育っていく。
特に、耕造が馬主席で栗須を迎え入れる場面。
まるで「お前はもう俺の仲間だ」と言ってるようで、静かに泣けた。

“馬を救う”という行動が、栗須を変える

放棄される馬が“処分される可能性がある”と知ってからの栗須の動きが熱かった。
冷静な税理士から、信念で動く人間へ。
5年間横領していた金城を暴いたのも、正義感というより「守りたい命がある」から。
この部分、妻夫木聡さんの表情が本気で優しかった。
涙じゃなく、覚悟が見えた。
人の仕事を数字で見るんじゃなく、命や努力の重みで感じるようになっていく栗須。
これが“再生”の物語なんだと実感した。

亡き父への後悔と、涙の告白シーン

第1話のクライマックス。
栗須(妻夫木聡さん)が耕造(佐藤浩市さん)に語る父の話。
「いつか帰る」と言いながら帰らなかった過去。
「そのときには、もう遅かった」という告白に、言葉を失う。
声が震えて、涙が落ちる瞬間、こっちの胸も痛くなった。
父親に似た耕造に心を重ねているようにも見えて、余計に切ない。
「初めて人の役に立てました」と言うその一言に、1年分の想いが詰まってた。
涙が静かに落ちる演技、さすがだった。

“人から感謝される仕事”の意味が心に残る

SNSでも「もらい泣きした」「妻夫木さんの涙、説得力すごい」と話題だった。
たしかに、涙が“演技”じゃなくて“体験”に見えた。
人のために動くことで、自分の中の空白が埋まる感覚。
それを栗須が初めて感じた瞬間を、丁寧に描いてた。
どんなに立派な経歴より、“誰かに感謝されること”の方がずっと価値がある。
このドラマ、仕事と人生の関係をこんなに優しく描けるのがすごい。

まとめ

第1話は、“再生”のはじまりだった。
栗須栄治(妻夫木聡さん)の涙には、後悔と希望の両方があった。
耕造(佐藤浩市さん)との出会いが、彼に“生きる意味”をもう一度思い出させる。
人の心を動かす力って、こんなに静かで強いんだと思った。
見終わったあと、誰かに優しくなりたくなる。
日曜劇場らしい深い余韻が、まだ胸の奥に残ってる。
(みかんてぃ)