『ザ・ロイヤルファミリー』、第2話の黒木瞳さんが“優雅な悪魔”すぎて震えた(感想)(ネタバレがあります)

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第2話、もう黒木瞳さんの“京子様タイム”だった。
静かに、微笑みながら、すべてを支配していくあの空気。
セリフの一つ一つが、氷みたいに冷たいのに、妙に上品で美しい。
「ザ・ロイヤルファミリー」ってタイトル、権力と血筋だけじゃなく、“恐ろしいまでの品格”も意味してる気がした。
妻夫木聡さん演じる栗須が、どんどん飲み込まれていく感じがゾクゾクした。

栗須(妻夫木聡さん)と“完璧な奥様”の初対面がすでに不穏

ロイヤルヒューマン社で働き始めた栗須(妻夫木聡さん)は、人生の再スタートを切ったばかり。
そこに現れたのが、山王耕造(佐藤浩市さん)の妻・京子(黒木瞳さん)。
黒のワンピースに真珠のネックレス、声のトーンまで完璧。
最初の「転属をお願いしたいと思っております」って言葉から、圧がすごい。
優しく話してるのに、断る選択肢を感じさせない。
“笑顔で命令する人”って、いちばん怖いタイプ。
妻夫木さんの微妙な笑顔と戸惑いがリアルで、まるで本当に人間関係の沼を見てるみたいだった。

「長男も高く評価しておりました」――圧倒的な支配力

京子(黒木瞳さん)は言葉の使い方が完璧すぎる。
「長男もあなたを高く評価しておりました」って、褒め言葉に見せかけた“包囲網”。
一見好意的な提案だけど、その裏に「あなたはもう断れない」というメッセージが隠れている。
“条件を提示しているようで、命令している”っていう構図がすごくリアル。
妻夫木聡さんの「えっ!? いやこんな額を……」の狼狽えが人間っぽくて、余計に京子の異質さが際立つ。
黒木瞳さんの声って、低くも高くもなく、完璧な“静寂のトーン”なんだよね。
あのトーンで冷たいセリフを言われると、背筋がゾッとする。

「大嫌いなんです」――冷たく吐き出す一言の破壊力

競馬の話題になってからの流れが、まるで映画のワンシーンみたいだった。
「調教師が見つからないそうですね。勝てるのかしら今年中に」っていうセリフの時点で、もう相手の立場ゼロ。
栗須(妻夫木聡さん)が勇気を出して「奥様はお嫌いなんですか?」と尋ねると、
京子(黒木瞳さん)が一拍置いて「ええ。大嫌いなんです」と言い放つ。
その瞬間、空気が凍る。
“嫌い”ってこんなにも美しく、怖く言えるものなんだと衝撃を受けた。
このセリフのために、第2話があった気がする。
何も言えなくなる栗須の表情も完璧で、二人の演技が一枚の絵みたいだった。

黒木瞳さんの“静かに壊す悪役”が圧巻

黒木瞳さんって、“怒鳴らない悪役”の演技がうますぎる。
あくまで品のある立ち居振る舞い、でも言葉のナイフで相手を切り刻む。
SNSでも「笑顔が怖すぎ」「上品すぎて逃げられない」「黒木瞳、悪役やらせたら天下一品」と騒がれてたけど、まさにその通り。
彼女の存在が出てくるだけで、空気が張り詰める。
しかも、ただの“嫌な人”じゃなくて、どこか哀しみもあるような気配を残すのがずるい。
完全な悪ではなく、“信念のある悪”。
このバランスを保てる俳優、そうそういない。

優太郎(小泉孝太郎さん)をめぐる“見えない家族戦争”の予感

京子の「長男もそう言っておりました」というセリフ、何気ないようで怖い。
息子を“自分の言葉の補強”に使ってるあたり、家族すら駒にしてる感じ。
山王家って“ロイヤル”ってつくくらいだから、見えないところで静かな戦争があるんだろうな。
耕造(佐藤浩市さん)は表向きの王、でも京子(黒木瞳さん)は裏の王。
栗須(妻夫木聡さん)がその中でどんな立ち位置になるのか、もう目が離せない。
金も権力も愛も全部が取引される世界。
この家族、全員が“勝つために生きてる”のかもしれない。

まとめ

第2話は、黒木瞳さんの存在感で全てを持っていかれた。
静かで、丁寧で、でも誰よりも恐ろしい“社長夫人”。
妻夫木聡さんの素朴さとのコントラストが見事で、権力と無力のバランスが完璧だった。
「嫌いなんです」という一言が、ドラマの空気を変える。
“ロイヤル”って言葉の裏にある冷たさと孤独が、少しずつ顔を出してきた感じ。
次回、京子が何を仕掛けるのか、もう怖いけど楽しみで仕方ない。
(みかんてぃ)