『ザ・ロイヤルファミリー』、言葉少なめなのに背中で語りすぎな件(感想)(ネタバレがあります)

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第9話、静かなシーンなのに心拍がじわっと上がった。
ロイヤルファミリーの空気って、派手じゃないのに感情の圧が強い。
騎手同士の会話が中心なのに、人生の分岐点を覗いてる感じがして目が離せなかった。
特に佐木隆二郎(高杉真宙さん)と野崎翔平(市原匠悟さん)のやり取り、短い言葉に意味詰め込みすぎ。

勝てない焦りを抱える翔平の限界

主戦ジョッキーになった翔平(市原匠悟さん)、状況だけ見たら順風満帆。
でも秋の天皇賞での落馬と骨折が、心まで削ってたのが伝わってくる。
早めに復帰したのに結果が出ないって、余計にしんどい。
「勝たなきゃ意味がない」って言葉、真面目な人ほど自分を追い込むやつ。
レースで入着できない現実が、翔平の視野をどんどん狭くしてる感じが苦しかった。

頭を下げる翔平と、突き放す佐木

佐木隆二郎(高杉真宙さん)の元を訪ねて、翔平が深く頭を下げる場面。
相談する立場じゃないって分かってても来たってところに、必死さが出てる。
そこでの佐木の「無駄だよ。元には戻らない、諦めろ」。
冷たいし、突き放してるようにしか聞こえない。
でも佐木の言い方、完全拒否じゃなくて、どこか試してる感じもあった。

「諦めません!」が引き出した本音

去ろうとする佐木に向かって、翔平(市原匠悟さん)が食い下がる。
「有馬で勝つためにジョッキーになった」って真っ直ぐすぎる決意。
その瞬間の空気、明らかに変わった。
「誰が勝つことを諦めろって言ったんだよ」って佐木(高杉真宙さん)のぼそっとした一言。
感情を表に出さない人の優しさって、こういう形なんだなって思わされた。

技術論に見せかけた再生のヒント

「鐙の位置から変えろ」「前のフォームはもうなし」。
言ってることは技術の話なのに、完全に生き方の話。
元に戻るんじゃなくて、新しい自分を作れっていうメッセージが強い。
佐木隆二郎(高杉真宙さん)自身も、ロイヤルファミリーで立場を失った側。
だからこその説得力があって、兄貴分感が一気に跳ね上がった。

ロイヤルファミリーの一員という自覚

降ろされた側なのに、ちゃんと翔平を助ける佐木。
この世界で走る以上、個人戦じゃないって示してるみたいだった。
主人公(妻夫木聡さん)が築いてきたロイヤルファミリーの在り方が、ここで効いてくる。
勝つことだけじゃなく、受け継ぐことも大事にしてるチームなんだって再確認した回。

まとめ

第9話は、派手な展開よりも言葉の重さが残った。
佐木隆二郎(高杉真宙さん)の不器用な優しさと、翔平(市原匠悟さん)の真っ直ぐさがきれいに交差。
突き放すふりをして、ちゃんと道を示す姿が印象的だった。
ロイヤルファミリーという名前の意味が、静かに深まった回だったと思う。
(みかんてぃ)