セラピーゲーム 第2話 感想文(ネタバレがあります)― “寂しさ”と“期待”の狭間に揺れるふたり

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静真と湊、その再会がもたらした予感

第2話では、静真が大学の学生証を届けに来た湊――ふたりの距離が少しだけ変わり始める瞬間が描かれていました。
湊は「寂しくなったり困った時はいつでも呼んで」と言い、携帯番号を静真に教えます。静真もまた、湊に心を動かされていたことに気づきつつありました。
その後、ふたりは遊園地デートに出かけることになりますが、愛らしいデートの裏で、湊の表情にはどこか曇りがあり、視聴者として「この関係、ただの恋愛じゃ済まないのでは?」と胸騒ぎがしました。

良かったこと

静真の成長の兆しと湊の“隠された感情”

静真はこれまであまり誰かに頼ることをせず、自分の世界の中に閉じこもっていたように見えました。しかし、湊からの「いつでも呼んで」という言葉に、少しだけその殻を破り始める瞬間がありました。
一方で、湊の冷静なようでどこか寂しそうな表情が印象に残ります。彼の「番号を教える」という行動には軽さと言いながらも、じわじわ伝わる“本気度”と、“何かを抱えている”ような影が感じられ、ただの友達以上の期待が見えてきました。

遊園地というシチュエーションの演出力

遊園地デートという王道ながら、最前列でのオタバレ危機というスリルを交えた演出が、ラブコメとしても良く機能していました。
憧れ/恋心/友情という複数の感情が混ざり合うその場面では、「好きな人と一緒にいる“当たり前”が一瞬で壊れるかもしれない」という緊張感があり、視聴者としてもドキドキしました。
また、ふたりの歩幅が少しずつ揃っていくような描写が、今後の関係性のカギになることを予感させてくれました。

気になった・もう少し掘ってほしかった部分

湊の背景・動機の描写がやや控えめ

湊が静真に寄り添おうとする理由、そしてその表情の曇りの正体がまだ明確には描かれておらず、視聴者として「なぜ彼はこんなに静真を気にかけるのか」と少しモヤモヤが残りました。
その背景を次回で補強してもらえると、湊の言動の意味がさらに鮮明になると思います。

遊園地デート後の心の動きにもう少し余韻が欲しかった

最前列での危機、そしてそれを乗り切るふたりの姿は印象的でしたが、その後“どう心が動いたか”“何が変わったか”という余韻がもう少し描かれていたら、視聴者としてもふたりの揺れがもっと深く感じられたかなと思います。

感想まとめ

第2話は、「連絡先交換」や「デート誘い」といった恋愛ドラマの定番を丁寧に描くと同時に、そこに“揺れ”と“疑問”を織り込んでいた印象です。
静真と湊というふたりは、確かに近づいているのだけれど、それが“恋”として素直に進むわけではないと感じさせる場面が多く、好きだからこその怖さも垣間見えました。
遊園地という華やかな場所での一瞬の危機が、二人の関係に影を落とすという構成も個人的には非常に効果的だと感じました。

今後への期待と考察

次回以降、特に期待したいのは、湊の“曇り”の正体と、静真がその曇りにどう向き合うかです。
また、静真が湊に頼ることを選ぶのか、それともひとりで抱え込むのかという選択の瞬間も見逃したくありません。
私としては、“友達以上・恋人未満”というグレーゾーンで揺れるこの関係が、いずれ“信頼”か“裏切り”かに分岐するのではないかという予感があります。
このドラマは、甘くて温かいだけでなく、どこか切なくてリアルな“始まり”を描いていると感じます。第2話は、その“始まり”が少しだけ姿を現した重要な回だったと思います。
(あいちゃん)

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