最終回、涙が止まらなかった。新庄政宗（斎藤工）が汐里（安達祐実）にメスを向けられる場面は張り詰めた空気でいっぱいだったのに、政宗が「愛してる」と抱きしめた瞬間、その空気が一変した。凛（永尾柚乃）との絆もそうだけど、過去の罪や裏切りさえも包み込む政宗の愛が眩しすぎて、心が揺さぶられっぱなしだった。
汐里の罪と暴かれた真実
空港で国外逃亡を狙っていた汐里（安達祐実）が凛（永尾柚乃）に呼び出され、教会でついに真実を口にしてしまう。「人でなしのあんたの父親を殺してやったのは私なんだから！」というセリフは衝撃的すぎて、息を呑んだ。長年覆い隠されていた事件の真相が、娘の巧みな誘導によって暴かれる展開は緊迫感にあふれていた。安達祐実さんの迫真の表情が、罪を背負う人間の苦しさを鮮明に映していた。
追い詰められた汐里と政宗の行動
警察に囲まれ、八方塞がりとなった汐里はついに凛へ刃を向ける。その瞬間、新庄（斎藤工）が現れ、刃先を手で掴んで「もうやめよう」と語りかける姿は、ただのドラマの一場面を超えた力を持っていた。痛みに耐えながらも相手を抱きしめる政宗の姿は、犠牲や覚悟よりも“愛”で人を止めようとする強さを感じさせた。
「愛してる」と伝えた意味
政宗が告げたのは「汐里を憎んだことは一度もない」「幸せだった」「大切な家族だ」「愛してる」という言葉。過去の傷を抱えながらも、それをすべて肯定するような言葉に、見ているこちらも救われた気持ちになった。斎藤工さんの声が静かに、でも確かに響いて、長い旅の締めくくりとして完璧だった。
凛との絆と政宗の大きさ
政宗は凛との間に強い絆を築き、そして汐里に対しても揺るがない愛を伝えた。過去と未来、どちらにも誠実に向き合う姿が「でっけぇ愛の人」そのものだった。永尾柚乃ちゃんの涙を堪える表情も印象的で、疑似親子の物語が本当に血のつながりを超えていたことを示していた。最終回を見終わったあと、「政宗に救われたい」と心から思わされた。
まとめ
『誘拐の日』最終回は、怒りや罪をも超える“愛の力”を真正面から描いた。政宗が汐里を抱きしめたシーンは、悲しみの中にある救いを強烈に感じさせ、視聴者の心に深く刻まれた。斎藤工さんと安達祐実さんの演技が重なり合った瞬間、ただのサスペンスではなく人間ドラマとして完結した。政宗が選んだ「愛してる」の言葉は、ずっと心に残るはず。
（あやぴょん）
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