『絶対零度~情報犯罪緊急捜査~』第2話、“偽物じゃない!”にゾクッとした(感想)(ネタバレがあります)

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第2話、静かに始まったと思ったら、ラスト10分で一気に背筋が冷えた。
橋本咲希(桜井玲香さん)の「偽物じゃない!」の叫びが、頭から離れない。
その声の奥にあったのは怒りでも悲しみでもなく、“信じたかった気持ち”そのもの。
たった一人の恋に、ここまで狂えるのか――そう思った瞬間、鳥肌が立った。

「情報犯罪特命対策室」DI​CTが追うのは、SNS型ロマンス詐欺

シリーズ5作目となる今作の舞台は「情報犯罪特命対策室」。
匿名アカウントや暗号資産、サイバー詐欺…時代の闇を真正面から描くのがこのドラマらしい。
第2話では、“SNS型ロマンス詐欺”がテーマ。
恋愛感情を利用してお金をだまし取る手口に、橋本咲希(桜井玲香さん)が巻き込まれる。
恋人・パク・デヒョンを信じて口座を貸した結果、それが犯罪グループのマネーロンダリングに使われていた。
SNSの向こう側にある“人の孤独”が、見事に描かれていた。

恋人・パクの正体は同僚の藤井遥香(菜葉菜さん)

捜査を進める二宮(沢口靖子さん)たちDICTのメンバー。
送金ルートをたどるうちに、パクの正体が意外な人物に繋がる。
なんと、咲希の同僚・藤井遥香(菜葉菜さん)だった。
“パク”を演じ続けることに疲れた遥香が出頭し、二人は対面する。
真実が明かされた瞬間の空気の張りつめ方がすごかった。
桜井玲香さんの目が、一瞬で“現実を拒む人の目”に変わる。
その無音の間が、心に突き刺さった。

「偽物じゃない!」咲希(桜井玲香さん)の叫びがすべてを壊した

遥香(菜葉菜さん)が「偽物だと気づいていたのに、何の意味があるの?」と問いかけると、咲希は机を叩いて叫ぶ。
「偽物じゃない!」
その一言で、彼女がどれほど孤独だったかが伝わった。
“パクは本当にいるの”と笑う顔が、優しさと狂気のあいだで揺れていて怖いのに切ない。
現実と虚構の境界を越えてしまった瞬間、人の心ってここまで壊れるのかと思った。
桜井玲香さんの演技、まさに圧倒。
普通のスーパー店員が、心の闇を抱える人物へと変わっていく過程が自然すぎて怖かった。

沢口靖子さん演じる二宮の“正義”にも揺らぎ

冷静沈着な二宮(沢口靖子さん)も、この事件の中で一瞬だけ感情を揺らす。
咲希に「あなたのせいで私の幸せが壊れたの!」と怒鳴られたとき、
一瞬、彼女の中の“正義”が止まったように見えた。
法の下で正しいことをしているはずなのに、誰かの“幸せ”を壊しているのかもしれない――。
その葛藤が一瞬のまなざしに滲んでた。
沢口靖子さんの無表情の奥に潜む人間味が、やっぱり深い。

SNSで話題、「桜井玲香さんの狂気、すごすぎた」

放送後、SNSは桜井玲香さんの名前で埋まった。
「桜井さんの狂気的な演技、鳥肌立った」「ラストの笑顔が怖くて泣けた」「玲香ちゃんの演技力が爆発してた」など絶賛の嵐。
普段は柔らかい印象の彼女が、ここまで心の闇を演じきるとは思わなかった。
一方で「咲希が可哀想すぎて見てられない」「信じることって罪なのかな」という共感の声も多かった。
ただの事件モノじゃなく、人間の心の壊れ方を描く“心理ドラマ”としての完成度が高すぎた。

まとめ

第2話は、“愛と孤独の境界線”をテーマにした胸を締めつける回だった。
咲希(桜井玲香さん)の叫びが、どんな正義の言葉よりも響いた。
沢口靖子さんの静かな存在感と、菜葉菜さんの切ない告白も見事。
SNSの恋が現実を侵食していく恐怖を、ここまでリアルに描けるのが『絶対零度』のすごさ。
「情報犯罪」を追う物語なのに、最後は“人間の心”が一番怖かった。
(みかんてぃ)