最終話、静かな話数なのに感情がずっと忙しかった。
勝男(竹内涼真さん)と向き合う日常の延長線に、ちゃんと答えが置いてある感じ。
大きな事件が起きるわけじゃないのに、胸の奥がじんわり温かくなる。
とくに真鳥のランドセルのくだり、あれは忘れられないやつ。
真鳥(鷲尾心陽さん)の「好き」をちゃんと見てる物語
真鳥は、いわゆる「女の子らしさ」に収まらない子。
人形遊びよりキャッチボール、スカートよりズボン。
色もピンクや赤じゃなくて、青や黒を自然に選ぶ。
それを否定せずに、真鳥自身の感覚として描いてくれたのが、このドラマの優しさだった。
最終話まで積み重ねてきたからこそ、「好きなものを好きって言っていい」空気がちゃんと伝わる。
祖父母の価値観と向き合う場面のリアルさ
勝(菅原大吉さん)と陽子(池津祥子さん)の「女の子なんやけん」という言葉、悪意がないからこそ重い。
昔からの価値観で、良かれと思って押しつけてしまう感じがすごく現実的。
陽子がこっそり赤いランドセルを用意していたのも、その延長にあったんだと思う。
でも、最終話でちゃんと真鳥の気持ちを聞いて、行動を変えたところが大事。
間違いを認めて修正する姿が、すごく誠実だった。
茶色いランドセルが持つ意味
真鳥と一緒に選んだのが、茶色いランドセルだったって分かった瞬間、力が抜けた。
色そのものより、「本人と一緒に選んだ」って事実が大きい。
帰り道のビデオ電話で、真鳥(鷲尾心陽さん)がランドセルを見せる笑顔が本当に嬉しそう。
「勝男、見て~!」って声が弾んでて、画面越しでも伝わる喜び。
あの一瞬で、この子はちゃんと尊重されたんだって分かるのが強い。
勝男(竹内涼真さん)が見せた安心する立ち位置
勝男は、前に出すぎないのに、ちゃんとそこにいる存在。
真鳥の選択を否定もしないし、祖父母を責めもしない。
ただ、見守って、受け止める。
竹内涼真さんの柔らかい表情が、その立ち位置にすごく合ってた。
このドラマの「正解を押しつけない感じ」は、勝男という人物が支えてた気がする。
まとめ
最終話は、ランドセルひとつで価値観の更新を描ききった回だった。
真鳥(鷲尾心陽さん)の「好き」が守られたこと、それを大人たちがちゃんと学んだこと。
派手じゃないけど、日常で一番大事な部分を丁寧にすくい上げてた。
見終わったあと、少し呼吸が楽になるタイプのラスト。
こういう終わり方、長く心に残る。
(みかんてぃ)

