恋フレ ~恋人未満がちょうどいい~ 第5話 感想文(ネタバレあります)― “恋フレ”のルールが揺れた、その真ん中バースデー

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浴衣デートから始まった変化

浴衣デートの帰り道、 川津明日香 演じる世莉と 樋口幸平 演じる真尋が、思わずキスしそうになった瞬間。二人の間で“ただの友達以上”という関係、いわゆる“恋人未満”の枠がいきなり揺れ始めたことが、この回の出発点でした。:contentReference[oaicite:2]{index=2}
その後、二人はそれぞれ「真ん中バースデー」という日に向けて気合を入れていくのですが、いつも以上に意識した世莉と、逆に「本気になること」を恐れ始めた真尋。ここに、彼らの関係を取り巻く“契約的な恋”の限界と、“本気の恋”の芽生えという二重構造が見え隠れしました。

良かったこと

“恋人にならない”という関係が揺れる瞬間

これまで「恋フレ」として“恋人ではないけれど恋人らしい関係”を続けてきた二人に、突然「終わりにしよう」という真尋の宣言が降りかかる。これは視聴者としても衝撃の展開でした。真尋が「本気になったら終わるかもしれない」と恐れたことで、この“関係の安全地帯”が一気に崩れるのです。
この展開によって、恋愛ドラマとしてのスイートさだけでなく、「関係の曖昧さ」「期待と恐れの間の揺れ動き」が鮮明に描かれていた点がとても良かったと感じます。

運命を意識し始める真尋の視点の変化

真尋が偶然、世莉と過去に出会っていたことに気づくシーンは、ただのロマンチックな伏線以上の意味を持っていました。彼が「運命的な繋がり」を確信する場面は、世莉との“ただの恋フレ”では済まされない何かを投げかけていて、物語に深みを与えていました。
この“過去と現在が交差する瞬間”が、二人の関係にとっての転換点として機能していたのが、非常に印象的でした。

気になった・もう少し描いてほしかったこと 真尋が「終わりにしよう」と決めた背景の描写が薄め

真尋の「恋フレを終わりにしよう」という宣言はインパクトが大きかった分、なぜ彼がそこまで“本気になること”を恐れたのか、その心理の掘り下げがもう少し丁寧だと、視聴者としても理解・共感が深まったと思います。
彼の過去の傷や価値観がもう少し提示されていれば、「なぜ彼は動けなかったのか」がより響いたでしょう。

“真ん中バースデー”という設定の活かし方に余地あり

世莉がいつもより気合を入れてお洒落して向かった「真ん中バースデー」。この日が彼女にとって特別な意味を持つのは理解できますが、その日の“特別さ”がもう少しドラマの中で噛みしめられていれば、回全体の緊張感・期待感がさらに高まったと思います。

感想まとめ

第5話は、「恋人未満」でい続ける安心と、「恋人以上」に近づく恐れ」という二つの効果が交差した回でした。世莉は自分の気持ちを自覚し、真尋に対して“ただの友達以上”ではない想いを抱き始めています。けれど真尋は、その“想い”を受け入れることに怖さを感じ、先に線を引こうとする。
この温度差とタイミングのズレが、恋愛ドラマとしての甘美な面だけでなく、リアルな心の揺れを描いていて、視聴者としても胸が締めつけられました。
また、「偶然の出会い」が実は過去からの繋がりだったという発見が、ただの恋物語を“運命の恋”として強く意識させてくれました。

今後への期待と考察

次回以降、私が気になっているのは:
– 真尋が「恋フレを終わらせよう」と決断したことで、二人の関係がどう再定義されるか。終わりなのか、始まりなのか。
– 世莉が「本気で恋をする」覚悟を持つかどうか。真尋の動きに対してどう反応するのか。
– 過去に出会っていたという事実が、二人の今後の関係にどう影響するか。偶然ではない出会いとして、物語がどのように用いていくのか。
– “恋人以上・恋人未満”という関係性を越えたとき、二人がどんな選択をするのか。関係を更新するのか、解消を選ぶのか。

ノンラベルで「恋人ではないけれど恋人のよう」でいようとした二人が、その「ちょうどいい」バランスを壊す瞬間に直面しています。
第5話はそのバランスが壊れかけた、非常に重要な回だったと感じました。次回も、二人がどう動くかに注目です。
(あいちゃん)

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