終幕のロンド ーもう二度と、会えないあなたにー 第1話の“パパと陸”、涙腺やられる(感想)(ネタバレがあります)

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始まってすぐなのに、心の奥がじんわりあったかくなる。
鳥飼樹(草なぎ剛)が息子・陸(永瀬矢紘)を見つめる目、あれは完全に“守る人”のまなざし。
セリフが静かに刺さって、気づいたら息止めて見てた。
優しさの中に少しの寂しさが混ざる瞬間が、本当にずるい。

朝のシーン、やわらかい光と“ごめんなさい”の涙

陸の泣き声で目を覚ます樹(草なぎ剛)。
ベッドが濡れてるのを見て、慌てる陸(永瀬矢紘)。
「ごめんなさい」と泣きながら謝る声が細くて、見てるこっちまで胸がきゅってなる。
でも樹は怒らない。
「ちゃんと“ごめんなさい”言えたな。でも謝らなくていい。泣かなくていいんだ。大丈夫、大丈夫」って、優しく包むみたいに言う。
その“間”の使い方が完璧で、静かな朝なのに画面全体が温かくなる。
小さなミスを大きな愛で包む、そんなやり取りに心が溶けた。

“大丈夫”って言葉が、ママの残した魔法みたい

泣き止んだ陸が「パパ、いつも大丈夫だね」って言うシーン。
その一言に、ちゃんと親子の絆が詰まってる。
樹が「うん。“大丈夫”はママの口癖だったからね」と答える声が、少しだけ震えてるように聞こえる。
ママの不在を語らずに感じさせるこのセリフ運びが上手すぎる。
そして陸が「陸も大丈夫」って笑う。
その笑顔の奥に、子どもなりの強がりがあるのが切ない。
“頑張る”よりも“生きてる”って感じる親子のやり取り、優しすぎて涙止まらなかった。

草なぎ剛さんの静かな演技、余白で泣かせるタイプ

草なぎ剛さんの芝居って、声を張らなくても心に届く。
今回も、言葉よりも“表情の沈黙”が強い。
怒らず、泣かず、ただ受け止める大人の余裕。
でも目の奥では、ちゃんと過去の痛みを抱えてるのが見える。
たぶん、あの“優しさ”は強がりの裏返し。
陸の前では笑ってるけど、心の中ではずっと妻を思ってるのが伝わる。
台本にない呼吸の間とか、まぶたの動きまでが物語になってた。

永瀬矢紘くんの演技がSNSで話題、納得しかない

放送直後、SNSでは「陸くんめっちゃ可愛い」「つよぽんパパとの親子が尊い」「この子役の子うますぎ」とコメントの嵐。
永瀬矢紘くんの自然な泣き方、表情の動きが全部リアルで、まるで本当の親子を見てるみたい。
セリフじゃなく、空気で感情を伝えるタイプ。
あの“ごめんなさい”の声の震え、誰でも一瞬で守りたくなる。
画面越しに「よく頑張ったね」って言いたくなるくらい、演技が繊細。
親子の呼吸が揃ってるからこそ、シーンが心に残る。

“遺品整理人”という仕事が描く、見えない家族の絆

樹が遺品整理人として働く設定もすごく意味がある。
“物を片づける”のではなく、“人の思い出を整える”仕事。
それを通して、彼自身も妻との記憶を少しずつ整理してるのかもしれない。
日常の一コマの中に“別れ”と“再生”が共存していて、言葉にしない優しさがあふれてる。
第1話なのに、すでに人生の終わりと始まりを見せられた感じ。
静かに泣けるって、こういうドラマのことを言うんだと思う。

まとめ

第1話は、派手な展開じゃないのに心を動かす力がすごかった。
鳥飼樹(草なぎ剛)と陸(永瀬矢紘)の親子の時間が短いのに深くて、ずっと残る。
“優しさ”と“喪失”のバランスが絶妙で、セリフの一つ一つが沁みた。
見終わってからもしばらく静かな余韻が続いて、気づいたら涙が乾かない。
これは“泣かせにくるドラマ”じゃなく、“気づいたら泣いてるドラマ”。
次回もまた心を整えてから見たくなる。
(みかんてぃ)